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Greeting
院長挨拶

院長挨拶

かたおか歯科口腔外科

院長 片岡 良浩

こんにちは!院長の片岡良浩と申します。生まれ育ったこの町への恩返しと父が40数年築いてきた地域医療を継続すべく、気持ちも装いも新たにかたおか歯科口腔外科をスタートさせていただくことになりました。

治療してもらったはずのところがしばらくしてまた虫歯になった。ブリッジの支えにしていた歯がいつの間にか割れていたなどなど。これらのことは日常の歯科診療でよく遭遇します。人間が作ったものはいずれ壊れますし、ある程度は仕方がないのかもしれません。しかし、虫歯があるから削って埋めた、歯がないから隣の歯を削ってブリッジにした。あるいはインプラントにした。本当にこれでいいのでしょうか?これらは単なる対症療法にすぎないと考えています。

院長挨拶
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当院では「なぜこうなったのか?」「今後同じことが起こりにくくするためにはどうすればいいのか?」を追求し患者様にとってベストは何なのかを提案させていただきます。保険内の治療においても、可能な限り高品質の器具・素材を使用し、お口に優しい治療を目指していきます。きちんと治したあとはその状態が長期的に安定できるようにメインテナンスも行っていきます。

また最近では基礎疾患をお持ちでお薬を飲まれている方も多く見受けられるようになってきました。お薬の種類によっては歯科治療において注意しなければいけないこともありますが、医学部麻酔科での全身麻酔研修の経験もありますのでそれらに配慮した歯科治療が提供できると思います。これまで通っていただいた方も、これからお越しになる方も皆様が安心して治療を受けられるような環境づくりをしてお待ちしております。


かたおか歯科口腔外科 院長 片岡 良浩

学位・認定証

認定証
学位記

院長経歴

H13年 3月 私立西大和学園高等学校卒業
H20年 3月 公立大学法人 九州歯科大学卒業
H25年 3月 公立大学法人 九州歯科大学大学院 修了
H26年 4月 公立大学法人 九州歯科大学付属病院 歯科口腔外科 医員
H26年10月 国立大学法人 佐賀大学医学部附属病院 麻酔科蘇生科 医員
H27年 4月 国立大学法人 東北大学大学院 歯学研究科 顎顔面・口腔外科 助教
H29年 1月 東北大学病院 歯科顎口腔外科/歯科インプラントセンター 兼任
R 2年 4月 片岡歯科医院 副院長就任 

資格

歯科医師臨床研修指導歯科医
日本口腔外科学会 認定医
日本口腔外科学会 専門医
日本口腔インプラント学会JSOI専修医

受講セミナー

2020~2022年 大森塾修了 (11期生)
2021年 小児GPO修了(6期生)
2021年 GPOレギュラーコース修了 (9期生)
2022年 GPOアドバンスコース修了 (9期生)
2022年 咬合・補綴治療計画セミナー修了 (39期生)
*GPO:大米澤大地先生主宰の矯正セミナー

所属学会

日本口腔外科学会
日本口腔インプラント学会
日本顎顔面インプラント学会

Main Published Papers

主な掲載論文(英文のみ)

Condylar Resorption Following Compressive Mechanical Stress in Rabbit Model - Association of Matrix Metalloproteinases.

Nogami S, Kataoka Y, Yamauchi K, Yanagisawa Y, Imoto K, Kumasaka A, Izumita K, Kajita T, Iikubo M, Kumamoto H, Takahashi T.

In Vivo. 2022 Sep-Oct;36(5):2126-2133. doi: 10.21873/invivo.12938.PMID: 36099088

Influence of bone condition on implant placement accuracy with computer-guided surgery.

Putra RH, Yoda N, Iikubo M, Kataoka Y, Yamauchi K, Koyama S, Cooray U, Astuti ER, Takahashi T, Sasaki K.

In Vivo. 2022 Sep-Oct;36(5):2126-2133. doi: 10.21873/invivo.12938.PMID: 36099088

The relationship between neurosensory disturbance of the inferior alveolar nerve and the lingual split pattern after sagittal split osteotomy.

Putra RH, Yoda N, Iikubo M, Kataoka Y, Yamauchi K, Koyama S, Cooray U, Astuti ER, Takahashi T, Sasaki K.

In Vivo. 2022 Sep-Oct;36(5):2126-2133. doi: 10.21873/invivo.12938.PMID: 36099088

Histologic and histomorphometric evaluation of the bone regeneration following cortical bone repositioning in a rabbit mandible.

Martinez-de la Cruz G, Yamauchi K, Odajima K, Kataoka Y, Nogami S, Takahashi T

Clin Implant Dent Relat Res. 2019 Aug;21(4):613-620. doi: 10.1111/cid.12777. Epub 2019 Apr 23.PMID: 31016885

Cortical Bone Repositioning Technique for Horizontal Alveolar Bone Augmentation: A Case Series.

Yamauchi K, Nogami S, Kataoka Y, Koyama S, Lethaus B, Takahashi T.

.Int J Periodontics Restorative Dent. 2018 September/October;38(5):691–697. doi: 10.11607/prd.2839. Epub 2018 Mar 7.PMID: 29513769

Do Mandibular Third Molars Play a Role in Fractures of the Mandibular Angle and Condyle?

Nogami S, Yamauchi K, Bottini GB, Kouketsu A, Otake Y, Sai Y, Kataoka Y, Miyashita H, Takahashi T.

J Craniofac Surg. 2018 Oct;29(7):e713-e717. doi: 10.1097/SCS.0000000000004961.PMID: 30192292

Sandwich bone graft for vertical augmentation of the posterior maxillary region: a case report with 9-year follow-up.

Tanaka K, Sailer I, Kataoka Y, Nogami S, Takahashi T.

Int J Implant Dent. 2017 Dec;3(1):20. doi: 10.1186/s40729-017-0063-9. Epub 2017 May 19.PMID: 28523641

Clinical evaluations of complete autologous fibrin glue, produced by the CryoSeal® FS system, and polyglycolic acid sheets as wound coverings after oral surgery.

Kouketsu A, Nogami S, Yamada-Fujiwara M, Nagai H, Yamauchi K, Mori S, Miyashita H, Kawai T, Matsui A, Kataoka Y, Satomi N, Ezoe Y, Abe S, Takeda Y, Tone T, Hirayama B, Kurobane T, Tashiro K, Yanagisawa Y, Takahashi T.

Int J Implant Dent. 2017 Dec;3(1):20. doi: 10.1186/s40729-017-0063-9. Epub 2017 May 19.PMID: 28523641

Evaluation of the treatment modalities for neurosensory disturbances of the inferior alveolar nerve following retromolar bone harvesting for bone augmentation.

Nogami S, Yamauchi K, Shiiba S, Kataoka Y, Hirayama B, Takahashi T.

Pain Med. 2015 Mar;16(3):501-12. doi: 10.1111/pme.12618. Epub 2014 Dec 22.PMID: 25533572

Elderly patients with maxillofacial trauma: study of mandibular condyle fractures

Nogami S, Yamauchi K, Yamashita T, Kataoka Y, Hirayama B, Tanaka K, Takahashi T.

Dent Traumatol. 2015 Feb;31(1):73-6. doi: 10.1111/edt.12129. Epub 2014 Sep 19.PMID: 25233910

Prognosis factors in the treatment of bisphosphonate-related osteonecrosis of the jaw - Prognostic factors in the treatment of BRONJ.

Yoshiga D, Nakamichi I, Yamashita Y, Yamamoto N, Yamauchi K, Nogami S, Kaneuji T, Mitsugi S, Tanaka K, Kataoka Y, Sakurai T, Kiyomiya H, Miyamoto I, Takahashi T.

J Clin Exp Dent. 2014 Feb 1;6(1):e22-8. doi: 10.4317/jced.51213. eCollection 2014 Feb.PMID: 24596631

Horizontal alveolar distraction osteogenesis for dental implant: long-term results.

Yamauchi K, Takahashi T, Nogami S, Kataoka Y, Miyamoto I, Funaki K.

Clin Oral Implants Res. 2013 May;24(5):563-8. doi: 10.1111/j.1600-0501.2011.02417.x. Epub 2012 Jan 26.PMID: 22276776

Mechanisms involved in suppression of ADAMTS4 expression in synoviocytes by high molecular weight hyaluronic acid.

Kataoka Y, Ariyoshi W, Okinaga T, Kaneuji T, Mitsugi S, Takahashi T, Nishihara T.

Biochem Biophys Res Commun. 2013 Mar 22;432(4):580-5. doi: 10.1016/j.bbrc.2013.02.043. Epub 2013 Feb 28.PMID: 23438438

To learn more about the Director.

院長のことをもっと知ってもらうために

歯科医師を目指したきっかけと
開業に至った経緯

父が40年以上にわたってこの地で歯科医師として開業しており、祖父や親戚も一般の歯科医師でしたので自分も将来は何らかの形で地域医療に携わりたいという思いは漠然と持っていました。今やすっかり全国区になっている西大和学園中学、高等学校を卒業後、一人暮らしに憧れて九州歯科大に入学し、サッカー部に所属しました。歯学部生だけの全国大会優勝を目指して本気でサッカーの練習に取り組み練習後の呑み会も全力で熱く、濃密な6年間を過ごさせていただきました。この大学で生涯を通じて信頼できる友人たちと偉大な先輩方、後輩たちに恵まれ私の人生において非常に大きな影響を受けました。
私と口腔外科の出会いは病院実習が始まった5年生のころです。当時の大学病院の口腔外科の講座にはサッカー部の先輩がたくさん残っておられて歯医者の研修医なのに聴診器を肩にぶらさげて入院患者さんの病室を回診したり採血や点滴をしたりする姿を目の当たりにしてこれまでの自分の中の歯医者さんのイメージが全く覆されました。

国家試験合格後研修医として大学に残った私は、実家の父とも相談し有病者の割合が高くなる超高齢化社会を迎えた日本では歯科医療といえども全身管理ができないといけないだろうと考え口腔外科に入局することに決めました。研修医生活は本当に過酷なものでした。バイタルサイン、血液検査結果の意味や患者さんが服薬している薬の種類とその作用機序、こちらが処方する薬との相互作用の有無など覚えることがありすぎて自分の無力さを思い知らされる日々で寝る間も惜しんで勉強しました。また当時私を厳しく指導してくださった高橋 哲先生(現南東北病院 口腔外科部長)、山下 善弘先生(現宮崎大学口腔外科 教授)、山内 健介先生(現東北大学口腔外科 教授)からは技術だけでなく臨床に対する姿勢を教えていただきました。
国家試験合格後研修医として大学に残った私は、実家の父とも相談し有病者の割合が高くなる超高齢化社会を迎えた日本では歯科医療といえども全身管理ができないといけないだろうと考え口腔外科に入局することに決めました。

九州歯科大学 大学院時代

勉強はすればするほど自分の至らなさがわかってくるもので、より専門的な知識、技術を求めるようになりました。研修医の1年では到底足りない口腔外科の世界にもう少し関わりたいと思うようになり大学院への進学を決意しました。(中々帰ってこない息子の進路に援助をくれた両親にも感謝しています)大学院では母校の感染分子生物学分野に所属し西原 達次先生(現九州歯科大学学長)や有吉 渉先生(現九州歯科大学教授)の指導の下、「顎関節症の骨吸収に関わる新規のプロテアーゼであるADAMTS4に対する高分子量ヒアルロン酸の影響」について研究し博士号を取得しました。

ここでの4年間で英語論文の読み方や検索の仕方、エビデンスに基づいた論理展開や考え方を指導していただきました。情報が溢れているこの時代に何が正しいかを見極めることは非常に難しいことですが、迷った時に英語論文を検索して最新のエビデンス(証拠)ベースの治療が選択できる目を養えたことは自分の強みだと思っています。

佐賀大学病院 麻酔科研修時代

学位取得後、臨床に復帰し、口腔外科の手術も執刀医にはなれないものの第一助手ならある程度こなせるようになった頃、佐賀大学医学部付属病院の麻酔科での研修の機会を得ることができました。11年間住み慣れた小倉の街を離れることに寂しさを感じながらも結婚したばかりの妻と佐賀の地での新生活が始まりました。慣れない業務なので朝6時半には病院に行って準備をしていました。そこでは私と同じ年代の先生がチーフをされていて当時10個ほどあった全手術室を1人で指揮し私を含む研修医の指導も行っていました。

医科の麻酔に慣れない私がある日ミスをして落ち込んでいるとそのチーフから「レジデントはできなくて当たり前だから気にしなくていい、ここは教育施設だ。下の者の失敗の責任をとり、育てるのが仕事!」と声をかけていただいた時は本当に感銘を受けました。いつか自分が上の立場になった時はこの人みたいな上司になろうと心に決めたのを覚えています。6か月という短い期間でしたがさまざまな分野の全身麻酔手術の循環管理、呼吸管理を100例以上、静脈内鎮静30例以上を経験させていただきました。

東北大学へ

麻酔研修が半分を過ぎた2012年の12月、1本の電話がかかってきました。私が大学院在籍中に九州歯科大学から東北大学の教授になられた高橋教授から仙台に来ないかというお誘いでした。麻酔科での研修が終わったら小倉か実家のどちらかに戻るつもりだった私にとって全く知らない土地でしかもポストも確約されていない状況は不安しかありませんでしたが、とりあえず見学してから決めようと伺ったのは震災から2年が過ぎようとする頃でした。医局はまだ仮設の建物の中にあり街はまだまだ復興しているとは言えない状況でした。そんな中で働く東北大学のスタッフと話をする中で縁も所縁もない私でも何かこの地で役に立てることがあるのではないかと思い、新たな挑戦をすることにしたのです。

運よく助教で採用していただいたものの、これまで臨床だけやっていれば良かった環境から一変して臨床、研究、学生教育が仕事になりました。自分が人に教える立場になったことに少し戸惑いを感じながらこんな自分についてくれる学生や研修医のため自分の知識と経験は余すことなく伝えようと必死で、彼らのおかげで私の方も成長させていただきました。研究成果の学会発表や、学会の運営スタッフも経験させていただきました。おかげさまで日本口腔外科学会専門医や日本口腔インプラント学会の認定医の称号も取得できましたし本当に充実した6年間でした。

帰郷、勤務医へ

2020年4月、仙台から奈良に戻って参りました。まだコロナが猛威を奮っており緊急事態宣言やステイホームが叫ばれていた時期でした。密にならないように予約間隔をあけた影響もあり自院で経験できる患者さんの数には限りがありました。一般歯科の臨床経験を少しでも積みたかった私は大学時代の先輩で学生時代からお世話になっていた原 英彰先生(北生駒でご開業)の医院でも働かせていただくことにしました。日曜日以外は必ずどちらかの医院で仕事をしているという環境に慣れるまでは家族には迷惑をかけましたが、「人が休んでいる間に技術も知識も磨かなければ!」という思いで走り続けました。原歯科医院では、ひとりひとりの患者様に対して、丁寧に時間をかけて、妥協のない治療を学びました。
一方自院では診療台が2台しかなく、決められた時間のなかで、いかに効率的に治療を進めて、たくさんの方を診る為にはどうすべきかということを学びました。

どちらの治療スタイルも正しいのですが、治療方針が異なるのでどうにかちょうど中間になるような着地点がないかを模索した3年間を過ごしました。補綴の師匠と勝手に崇拝している本多正明先生の「治療方針は何通りかあるが、診断は1つであるべきだ」というお言葉に感銘を受け、日常臨床においても父との意見交換は積極的に行うようになりました。そんな日々を過ごすうちに父が長年診てきた患者さんのこともこれからお見えになる患者さんのことも両方幸せにできることが自分のやりがいなんだと気づくことができました。自分が理想とする治療を実行できる環境を作ろうと思い移転を決め、これまで準備をしてきました。スタッフ含め、自分が関わる全ての方に誠意を持って対応できるように努力していきたいと思います。